うつ病で退職した元教員が
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休職中のふるさと納税は上限いくら?傷病手当金は非課税で激減する落とし穴【元教員の実体験】

休職中のふるさと納税は上限いくら?傷病手当金は非課税で激減する落とし穴【元教員の実体験】

こんにちは!

クロヒョウ先生@Webライターです。

休職中に、ふるさと納税はやったほうがいいのか。

私の場合は、休職に入ってからは、自分の名義でのふるさと納税はしていません。妻の名義で、家庭としてふるさと納税を続けていました。

3年間休職して退職した元教員の私が、休職中のふるさと納税の上限額の仕組みと、我が家のやり方を書いていきます。

先に答えだけ(30秒で分かる要点)
・傷病手当金をもらっていても、ふるさと納税はできます
・傷病手当金は非課税なので、上限額の計算には入りません
・上限額は、その年(1月〜12月)に受け取った給与などで決まります
・医療費控除などで確定申告をする年は、ワンストップ特例が使えません
・その年の分になるのは、12月31日までの寄付です

休職前のふるさと納税の上限額と、何に使っていたか

私の場合は、教員として勤務していた時代から、ふるさと納税を毎年利用していました。

リベ大で「お金の勉強」を始めてから、ふるさと納税は「やらない理由がない制度」として、家計の最適化の中に組み込んでいたからです。

教員時代の私の場合、楽天市場の楽天ふるさと納税アプリから、毎年寄付の手続きを行っていました。

(楽天ポイントも貯まるし、返礼品ももらえるし、税金も控除される…これは本当にすごい制度だな…)

と、毎年12月に駆け込みで手続きをしながら、しみじみ感じていたものです。

※2025年10月1日からは、寄付に伴ってポイントを付けるサイトを通じたふるさと納税の募集が、総務省の決まりで禁止されています(総務省 2024年6月28日の報道資料)。

返礼品は、お米・麦茶・トイレットペーパーといった、日常の生活に直結する実用品を中心に選んでいました。

子ども2人を育てる4人家族の食卓にとって、ふるさと納税の返礼品は、家計の大きな助けになっていました。

休職中、ふるさと納税の上限額はどう変わるのか

ここから本題です。

うつ病で休職に入ると、収入は段階的に下がっていきます。

私の場合は、

– 病気休暇の最初の6ヶ月:給与満額支給
– 休職1年目:給与の8割支給
– 休職1年経過後:給与0円→傷病手当金(給与の約3分の2)に切り替え

という流れで、3年半にわたって療養期間を過ごしました。

休職期間中の手取りの変化については、教員がうつ病で休職したら給料はいくら?3年休職した私の手取りを正直に公開しますにも書いていますので、合わせて読んでいただけたら幸いです。

ふるさと納税の上限額は、「その年の課税所得」を元に計算されます。

つまり、

– 病気休暇中(6ヶ月):給与満額のため、課税所得は通常通り
– 休職1年目(8割支給):課税所得が約8割に減少
– 休職2年目以降(傷病手当金):傷病手当金は非課税のため、課税所得は0円換算

という流れで、私の課税所得は、休職期間が進むごとに、ゆるやかに、しかし確実に下がっていきました。

傷病手当金は非課税の給付なので、ふるさと納税の上限額の計算には入りません。

つまり、傷病手当金の支給に切り替わった休職2年目以降は、その年に給与所得がほとんどない状態になるため、本人の名義でのふるさと納税の上限額は、とても小さい数字になります。

傷病手当金が非課税なのは、法律にそう書いてあるからです

「傷病手当金は非課税」とよく言われますが、その根拠がどこにあるのかが気になって、私は調べてみました。

公立学校の教員が受け取る傷病手当金は、公立学校共済組合からの給付です。

この給付については、地方公務員等共済組合法の第52条に、次のように書かれています。

租税その他の公課は、組合の給付として支給を受ける金品を標準として、課することができない。
(地方公務員等共済組合法 第52条)

組合から受け取る給付を基準にして、税金をかけてはいけない、ということです。

傷病手当金もこの「組合の給付」にあたるため、所得税も住民税もかかりません。

会社員の方の傷病手当金(健康保険からの給付)も同じです。健康保険法の第62条に、次のように書かれています。

租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。
(健康保険法 第62条)

そのため、会社員の方の傷病手当金も、ふるさと納税の上限額の計算には入りません。

そして、税金がかからないということは、その分は課税所得にも入らない、ということです。

ふるさと納税の上限額は課税所得から計算されるので、傷病手当金がいくら振り込まれていても、上限額は1円も増えません。

(手元にお金は入ってきているのに、税金の計算の上では、収入が無いことになっているのか…)

この仕組みを知らないまま、傷病手当金の振込額をシミュレーターに入力してしまうと、実際よりも大きな上限額が出てしまいます。

なお、傷病手当金が支給されるのは1年6か月までです。その後の話は、教員の傷病手当金は1年半で終わる?休職3年目の附加金と互助組合の給付【元教員の実体験】に書いています。

我が家のやり方:休職中は、妻の名義で寄付していました

休職に入ってからは、私の名義でのふるさと納税はやめて、妻の名義で、家庭としてふるさと納税を続けていました。

ふるさと納税の控除は、寄付をした本人の所得税と住民税から引かれます。上限額も、寄付をする本人のその年の所得で決まります。

国税庁の説明でも、対象になるのは「自治体に対して寄附を行った方」で、寄附額のうち2,000円を超える部分が、所得税と個人住民税からそれぞれ控除される、とされています(国税庁 No.1155 ふるさと納税(寄附金控除))。

そのため、家族に給与などの収入がある場合は、その人の名義で寄付する、という方法があります。休職している本人の上限額が小さくなっていても、家庭としてはふるさと納税を続けられます。

ただし、寄付をする人と控除を受ける人は同じでなければなりません。家族の名義で寄付するときは、申し込みも支払いも、その人の名義で行う必要があります。

上限額も、その人の収入で計算します。休職している本人の分と取り違えないように気をつけたいところです。

返礼品は、今も、お米・トイレットペーパーといった、日常の生活に直結する実用品を中心に選んでいます。

やってよかったのか、やらないほうがよかったのか

ここが、本記事で一番伝えたいところです。

休職している本人の名義で考えると、病気休暇中や休職1年目のように給与がある年は、その給与の分だけ上限額があります。

しかしながら、休職2年目以降のように、その年の課税所得がほぼ0円に近い状態では、本人の名義でのふるさと納税のメリットは、ほぼゼロになります。

うつ病で頭が動かない時期に、メリットの薄い手続きに労力を割くのは、結果的に体調を悪化させる原因にもなりかねません。

我が家のように、収入のある家族の名義に切り替える、というのも1つの方法です。

休職中の上限額は、住民税の決定通知書から見当をつけられます

シミュレーターに入れる数字がそもそも分からない、という方のために、もう1つの調べ方を書いておきます。

総務省のふるさと納税ポータルサイトによると、ふるさと納税で戻ってくる分は、3つに分かれています。

– 所得税からの控除 =(ふるさと納税額 − 2,000円)× 所得税の税率
– 住民税からの控除(基本分)=(ふるさと納税額 − 2,000円)× 10%
– 住民税からの控除(特例分)=(ふるさと納税額 − 2,000円)×(100% − 10% − 所得税の税率)

このうち3つめの「特例分」には、上限があります。

特例分((3)で計算した場合の特例分)が住民税所得割額の2割を超える場合は、上記(3)’の計算式となります。この場合、(1)、(2)及び(3)’の3つの控除を合計しても(ふるさと納税額-2,000円)の全額が控除されず、実質負担額は2,000円を超えます。
(総務省 ふるさと納税ポータルサイト「税金の控除について」)

言い方を変えると、自己負担2,000円で収まる寄付額は、住民税の「所得割額」の2割あたりで頭打ちになる、ということです。

住民税の所得割額は、毎年6月頃に届く住民税の決定通知書に書かれています。

自分の上限額の見当をつけたい方は、ここを見るのが一番早いと思います。

ただし、休職中の方には、大きな注意点が1つあります。

住民税は、前年の所得をもとに決まります。

つまり、手元の決定通知書に書かれている所得割額は、去年の収入をもとにした数字です。

今年に入ってから傷病手当金だけになった方の場合、通知書の数字はまだ働いていた頃のものなので、今年の実際の上限額は、それよりずっと小さくなります。

(去年の紙を見て安心していたら、今年の分は全然足りていなかった…)

ということにならないよう、今年その年に受け取った給与の見込み額で、あらためてシミュレーターを使うほうが確実です。

休職中にふるさと納税を検討する方へ、3つの確認ポイント

休職中にふるさと納税を検討する方に、お伝えしたいポイントを3つ書いておきます。

1つめは、その年の課税所得を、できるだけ正確に見積もることです。

病気休暇中の満額給与、休職に切り替わってからの8割支給、傷病手当金への切り替えタイミング。

これらを月単位で計算し、その年の課税所得の見込み額を出してから、ふるさと納税サイトのシミュレーターに入力することをおすすめします。

2つめは、傷病手当金は非課税のため、上限額の計算には入らないことを、必ず押さえておくことです。

ここを誤解したまま手続きを進めると、上限額を超えた寄付になり、自己負担額が増えてしまう可能性があります。

3つめは、無理にやらないという選択肢を、最初から持っておくことです。

ふるさと納税は、課税所得があるからこそ恩恵を受けられる制度です。

その年の課税所得がほとんどない場合は、思い切ってやらない年と決めるか、収入のある家族の名義で寄付するか。どちらも、療養生活の中では大切な判断だと感じています。

休職中のふるさと納税、よくある質問

傷病手当金をもらっていても、ふるさと納税はできますか?

制度としてはできます。寄付そのものを止められることはありません。

ただし、その年に給与がなく傷病手当金だけの場合は、控除できる税金がほとんどないため、寄付した金額がほぼそのまま自己負担になります。

傷病手当金は、上限額の計算に入りますか?

入りません。非課税の給付なので、課税所得に含まれないためです。

シミュレーターの「給与収入」の欄に傷病手当金の額を入れてしまうと、上限額を大きく間違えることになります。

年の途中で休職に入った場合は、どう考えればいいですか?

その年の1月から12月までに受け取った給与が対象になります。

たとえば9月から傷病手当金に切り替わった年なら、1月から8月までに受け取った給与が、計算のもとになります。

上限額を超えて寄付してしまったら、どうなりますか?

寄付そのものは成立しますが、超えた分は控除されず、自己負担になります。

自己負担が2,000円では収まらなくなる、ということです。

休職中でも、ワンストップ特例は使えますか?

総務省のふるさと納税ポータルサイトによると、ワンストップ特例が使えるのは「確定申告の不要な給与所得者等で、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内である場合」です。

そのため、医療費控除などで確定申告をする年は、ワンストップ特例の申請をしていても無効になります。その年は、ふるさと納税の分も確定申告に入れる必要があります。

国税庁の説明では、ワンストップ特例を申請していて、誤ってふるさと納税の分を入れずに確定申告をしてしまった場合は、「更正の請求」という手続きで、あとから控除を受けられるとされています。ただし、控除を入れても最終的な所得税などの額が変わらない場合は更正の請求ができないので、その場合はお住まいの市区町村に相談するように、とされています(国税庁 No.1155 ふるさと納税(寄附金控除))。

療養中は医療費がかさみやすく、確定申告をする年もあると思いますので、ここは気をつけたいところです。

給与が少なく、所得税が0円になった年はどうなりますか?

総務省のふるさと納税ポータルサイトには、次の注意書きがあります。

年末調整等により所得税が0円になっていて、住民税からのみ控除を受ける方は、住民税に関する申告書をお住まいの市区町村に提出する必要があります。
(総務省 ふるさと納税ポータルサイト「税金の控除について」)

休職で給与が少なくなった年は、所得税が0円になることがあります。自分が当てはまるかどうかは、お住まいの市区町村に確認してみてください。

いつまでに寄付すればいいですか?

その年の12月31日までに行った寄付が、その年の分になります。

まとめ

うつ病で休職中のふるさと納税について、まとめます。

– 傷病手当金は非課税なので、上限額の計算には入らない
– 給与がほとんどない年は、本人の名義ではメリットがほぼない
– 我が家は、休職に入ってからは妻の名義で、家庭として続けていた

ふるさと納税は、課税所得がある期間にこそ意味のある制度です。

休職期間が進むごとに、ふるさと納税の上限額は確実に下がっていくので、毎年の見込み収入を踏まえて、無理のない範囲で判断することが大切だと感じています。

うつ病は、決して終わりではありません。

私がそうであったように、新しい人生の始まりです。

数字の不安は、数字で解決していけます。

コツコツと、一歩一歩、やっていきましょう。

それでは、今回も最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました!

クロヒョウ先生@Webライターでした!

☟あれから今、どんな暮らしをしているのか👇
10月中旬までの生活記録