こんにちは。クロヒョウ先生@Webライターです!
この記事では、私が教員をしていたときの、仕事の内容を紹介します!
こんにちは。クロヒョウ先生@Webライターです
私は、大学卒業後15年間、中学校と高校で教員として勤務してきました。
最初は、夢と希望に満ち溢れた状態で勤務を開始しましたが、教育界のブラックな現状に次第に心身を病み、うつ病となり、教員を休職・退職することとなりました。
教員の仕事内容は、教科指導、教科外指導(担任業務)、学校運営(校務分掌)、部活動指導と多岐に渡ります。
それら1つ1つの項目ごとに、ネットで公開されている公式の勤務実態調査などには載っていない、経験に基づいた勤務実態を紹介していきたいと思います。
これから教員になろうか迷っている人は、この記事を読み、しっかりと教育界の現状を知ってから、教員になるかを決めてもらえればと思います。
それでは、いきましょう!
教員の仕事内容を、項目ごとに説明していきます。
教員として勤務する中で、最も大切とされる業務は教科指導であり、教員採用も、教科指導に基づいて行われています。
毎日の授業を、文部科学省が提示した学習指導要領に基づいて行うことが、最も重要な仕事です。
同じ教科の教員と会議を重ね、教科書や副教材(問題集や資料集)などを選定し、在籍する学校の生徒の実態に合わせて教育課程を編成します。
受け持った集団の担当教科を、決められた時間割の中で、1年間、責任を持って教えることで、生徒の教科的な成長を達成することが目標です。
教科指導だけに専念できるならば、教員という職業は、このうえなくやりがいがある職業だと感じます。
しかし、実際は、教科指導に気持ちや時間の全てをかけることができない現状があります。
なぜなら、教科外指導(担任業務)、学校運営(校務分掌)、部活動指導などの業務も1人で同時に行わなければならないからです。
以下に、教科指導以外の業務を紹介します。
教員は、教科指導だけではなく、学級担任や学級副担任などを務める必要があります。
大人数の生徒を一元管理し、生活システムを維持する必要があるからです。
生徒の個人情報、成績、諸活動の記録などを管理し、人間としての成長を促し、希望の進路実現を目指します。
また、電話や三者面談、家庭訪問などを通じて、家庭とも連携します。
学校システムの大前提として、責任者は親で、教員は助言者です。
しかし、今の世の中の風潮として、教員がすべての責任を背負っている雰囲気があるのが実情です。
そのため、“それが教員の仕事?家でやることでしょ?”と首をかしげてしまうようなプライベートのような仕事もとても多いのが現状です。
一時期、モンスターペアレンツなどの言葉が流行しましたが、企業と違い、教員は個人名が公表されたうえで、個人攻撃をされることがあるため、精神的に疲弊し、心を病んでしまうことがとても多いです。
担任業務などの教科外指導も、これだけに専念出来て、クレームなどもなくスムーズに行うことができるならば、生徒の全人格的な成長に関われるという点で、やりがいはとても大きいと思います。
しかし、メインで行う教科指導はもちろん、それ以外の仕事も多いことや、クレームなどへの対応でのストレスも大きく、そう簡単には取り組めない現状があります。
さらに、生徒と直に関わる教科指導、教科外指導だけでなく、学校運営に関わる事務仕事も教員の業務の1つになります。
学校を1つの会社に見立て、いくつかの部署を作り、教員が社員となって、学校運営をしていきます。
本来、教員は、教科指導や教科外指導などの生徒の教育に特化すべきですが、学校運営に関わる業務も、外部委託などせず、教員が全てを担当しているのが現状です。
学校ごとに、部署の名前や数などは異なりますが、生徒指導課、教務課、進路課、情報課、図書課、教育相談課、保健課、研修課…など多岐に渡る部署と業務があります。
担任をやりながら、教科指導をしながら、学校運営業務を行いながら…と常にいくつもの仕事を、同時並行で行うことになります。
授業の空き時間は、教材研究を行う時間ということに表向きはなっていますが、担任業務や学校運営業務を抱えていると、教材研究に割く時間はなくなり、いきあたりばったりで授業を行うことになってしまうのが現実です。
学校運営業務も、それだけに特化できれば面白味はありますが、これらの仕事は民間企業でも体験できるため、あえて教員になる必要はないかなと、個人的には思います。
ここまでで、教員は、担任を持ち、教科を教え、学校を運営することをお伝えしてきましたが、さらなる追加事項として、部活動顧問という仕事が存在します。
平日の授業終了後や休日、長期休暇中と休むことなく展開される部活動の顧問を担当することになります。
自身の経験や希望などは考慮されず、専門外の部活動の顧問となることもあります。1年間を1つのスパンとして考えたときに、休日という休日はほとんど部活動の時間となります。
平日は、教科指導、担任業務、学校運営、部活動指導と休みなく働き続け、休日も、事務的な持ち帰り仕事をしながら、部活動指導に時間を拘束されます。
おそらく部活動指導が、教員をやるうえで、勤務上最も気を付けなければいけないブラックな項目だと思います。
部活動指導がなければ、教員という仕事もここまでブラックなものにはならなかったと感じます。
教科指導、担任業務、学校運営業務の3つならば、民間企業に近い形で、私自身も業務を遂行できていたと思います。
しかし、部活動指導が加わることで、かなりブラックな状態を継続することとなり、心身を病み、休職・退職することとなりました。
部活動の顧問を担当するだけでもブラックですが、対外的な種目ごとの役員や競技会運営などの仕事も入ってくると、人生が部活動によって覆いつくされてしまう程の、異様な生活状況となります。
また、運動部の世界では、体育会系の上層部がいることが多く、パワハラの温床となりやすいのも事実です。
これまで述べた通り、教員に、休みは基本的にありません。
有休もほとんど消化できません。
民間企業ならば、有休をとっても仕事に対しての代替要員がいますが、教員の世界は、1人で業務の責任を背負っている部分も多く、個人の裁量で業務が遂行されている面も大きいため、中々代わりが効きません。
他者が自分の業務を代替することも不可能ではないですが、欠員があると、新たな人を補うシステムはなく、他者の分担が増え、他者にしわ寄せが行く形での対応しかできないため、有休は本当に取りづらいです。
”休んだら、他の人が辛くなる”という構図です。
これらの現実から、皆さんの接してきた教員の中には、歯が痛くても、1年間歯医者などにも行けないような状況で、日々の仕事に取り組んでいる教員がいるのが現実です。実際、私もそうでした。
平日は、朝から晩まで分刻みのスケジュールで休み時間はなく、部活動の顧問をしていると、休日も時間を拘束され、持ち帰り仕事などもあると、家でも一切休めません。
長期休暇中も、ほぼ休みなく部活動指導があるため、お盆と年末年始の数日くらいしか休んだ記憶がありません。
教員を退職して思うことは、あまりにも休日が少なく、民間では考えられないような勤務体系で働いていたな…と。
上記のような世界で、約15年間働くことで、心身を病み、うつ病となりました。
そして、教員を休職・退職し、現在にいたります。
教員を退職し、フリーランスのWebライターとなって気づいたことがあります。
それは、教育界があまりに閉鎖的で、いまだに精神論がまかり通っている異様な世界だということです。
民間企業ならば、金銭的な効率や費用対効果などを第1に考えると思いますし、そうでなければ経営が成り立たないと思います。
しかし、教育界では、“頑張る”“休まない”“気持ちが大事”などの精神論的な価値観が連呼されながら、職場が動いています。
そして、それらの価値観が最重要であると主張し、何の疑問も持たず、多くの業務が遂行されています。
上記の価値観を大切にして生きていくことが、100%間違っているとは思いませんが、論理的ではなく、それだけを前面に出して業務を遂行していくことはあまりに稚拙だと感じています。
民間企業ならば、すぐに倒産するレベルの運営方法です。
教育界は、昭和の時代から、考え方やシステムなどに大きな変更がありません。
昭和の時代には、世の中に対応していたかもしれませんが、平成、令和と進む中で、完全に取り残されてしまっていると、外の世界に出て痛感しています。
教育界の元々の体質として、外界との接点を持たない、持てない、持ちたくない仕組みになっているため、世の中との乖離は、今後もどんどん加速していくと思います。
教育界の外の常識を知った今、2度と教育界には戻りたくありません。
教育界しか知らない人は本当に不幸だなと感じます。
もちろん、教育界の中にいても、客観的に世の中の状況や教育界の特殊性などを把握できる人もいるとは思います。
しかし、自分もそうでしたが、忙殺される中で、自分を見失い、教育界だけの価値観に染まらざるをえず、客観性を持ちづらくなるのが現実ではないかと感じます。
これまで書いた通り、教員の世界はブラックです。
しかし、教員になるメリットが0ではないので、教員を約15年間やってみて感じたメリットを書き出してみます。
・社会的信用が大きい
・金銭的に安定する
・運動できる環境がある
・生徒の成長に立ち会えたときに大きな充実感がある
頑張って挙げてみましたが、これくらいでしょうか。
上の3つは、教員をやらなくても得られる内容です。
やはり、生徒の成長に立ち会えたときに、大きなやりがいを感じ、それが最大且つ唯一のメリットではあったと思います。
しかし、そのメリットですら、“また教員になりたい”と思える程の、大きなものではなかったということだけ、付け加えておきます。
次に、デメリット。
・平日は朝早く、夜遅くまで仕事、休日も仕事
・とにかく休みがない
・常にマルチタスク
・対人関係のストレスで精神的に疲弊する
・パワハラが多い
・勤務地を選べない、通勤時間が長い
・近所で顔ばれしている
など、挙げ始めたらどんどん出てきました笑 とにかく休みがないことが一番つらい。
生徒、保護者、同僚、地域住民、業者…と関わる人間の数も多く、個人名を公表して全ての仕事を行うため、精神的な疲弊度もかなり大きいです。
また、そこまで多忙なのにも関わらず、助け合うのではなく、職員同士のパワハラなどもまん延していて、内部で攻撃し合う場面も散見されるなど、業界の体質もとても悪いです。
さらには、勤務地が自宅から自家用車で1時間以上のところに転勤することなどもあるため、環境面が追い打ちをかけて生活が辛くなることもあります。
顔と名前がわれているため、プライベートでも気を遣いながら行動することが多く、公私ともに休めない職業です。
今回の記事では、教員経験約15年のクロヒョウ先生@Webライターが、自身の経験を元に、教員の仕事内容やメリット、デメリットなどを記載してみました。
人によって特性や適性などが違うため、教員に向いているか向いていないかは一概には判断できませんが、是非、正しい現状認識をした後に、教員になるかどうかを論理的に判断してもらえたらと思います。
自分は、現状認識ができないまま教員になってしまったために、約15年間もの長い時間を、本当に無駄にしてしまったと後悔しています。
ぜひ、この記事を読んでくださった皆さんには、そういう思いをして欲しくないため、しっかりとした情報を得たうえで、悔いのない決断をしてもらいたいと思っています。
Twitter上で、#教師のバトンと検索すると、現在の教育界の現状についてのつぶやきがたくさんみれるので、一読すると、現状認識もさらに進むと思います。
それでは、本記事を、最後まで読んでくれてありがとうございました。
クロヒョウ先生@Webライターでした!Good Luck!
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